地元・三陸産の魚にこだわる。
豊かな恵みへの感謝の思いを込めた製品づくり。
愛する地元の伝統を味わってほしい。
潮風堂の前身は大槌・吉里吉里で古くから続く漁師の家系。 昭和初期から、イカ釣り・突きん棒・メヌケ延縄・マグロの遠洋漁業などの漁業事業と水産加工を手がけ、今では地元のみならず首都圏など多くの皆様にご愛顧を頂いています。
わたしたちの商いの根底にあるのは地元大槌・吉里吉里を愛する思いと、豊かな水産資源への感謝の気持ち。格好の漁場と言われる三陸産の良質な魚の、本来のおいしさを楽しんでいただけるような製品づくりに取り組んでいます。
幼い頃から当たり前のように慣れ親しみ食べてきた、
自分たちの舌が覚えている味。
わたしたちは色々な味付で魚の味を引き出すよりも、素材に潜在している良いところを存分に味わえるように、みりん干しは甘過ぎぬように、漬魚はタレで食べさせるのではなく、あくまで魚の旨味を楽しめるよう、塩梅良く仕込んでいます。地元の人の口にも合う愛されつづける味で、素朴ながらも一番贅沢なおいしさです。
豊かな海に育まれた恵みを余すことなく食卓へお届けするのは、素材にの良さに助けられ商いを行うわたしたちができる、海への恩返しだと考えています。
TRY SANRIKU
地元を愛する気持ちだけは負けない。だから、地元産の魚で勝負する。
TRS食品は挑戦を続けます。
これまでに培った技術をより確たる物にして継承していくため、わたしたちは1999年(平成11年)にTRS食品有限会社を設立しました。
その名の由来は"TRY SANRIKU"。
地元の味を広く全国へお届けしたい思いと、より良い製品づくりへの飽くなき探求心を旗に掲げ、挑戦を続けています。
自然への畏敬を忘れず、真摯につくる。
それが海と共に生きるわたしたちの仕事です。
水揚げされる魚は海の状況に大きく影響を受け、長年の経験があっても予想の難しいものです。魚種の変動も大きく、不漁の時には原材料の確保が難しくなる事もあります。
また、製品によっては、気温、湿度、風などの気候の変動を察知し、仕込み方法に変化を加えるなど、製造の工程にも配慮が必要になります。そして、時には大きな自然災害をもやってきます。
海の恵みを余す事なく用い、妥協を許さず、さらなる高みを目指すこと。それが海の恵みで生かされている者の使命です。
震災を乗り越え、新たなる挑戦。
思いを込めた「潮風堂」
2011年3月11日
──東日本大震災の津波によって大槌町港町地区にあった当時の本社工場は全壊し基礎部分を残して全て流出。
近くには魚市場などを含め同業者が多数おりましたが、どこの施設も跡形もなく流されました。
北へ4km離れた吉里吉里の建物(現本社地)は、屋上まで浸水したものの外郭が残りました。
従業員に犠牲者が出なかった事も幸いと、残った建物を再利用することに決め、翌日より社員一丸となり瓦礫の片付け作業を始めました。
11月には加工場の一部が稼動を始め、原料の魚を仕入れはじめましたが、期待していた秋鮭の漁獲は通常の半分以下となり、折からの混乱も続き、思うような仕事はできませんでした。
翌2012年1月、再建を期し屋号を「潮風堂」と命名。
6月には商標登録を行い、TRS食品の潮風堂ブランドとして展開しています。
旨さの秘訣は土産土法にあり。
地元素材で気候風土を活かした商品造り。
北からの冷たい海流の親潮と南からの暖かい黒潮が交わる三陸沖は水産資源が豊富で、春夏秋冬それぞれの季節の旬の魚が多種多様に水揚げされます。また、複雑に入り組んだリアス海岸には山から植物プランクトンを含んだ栄養たっぷりの水が流れ込んでいるため、世界有数の格好の漁場と言われています。
北上山地の山を背に太平洋に接する三陸地域は、岩手の中でも冬は比較的温暖で夏は冷涼な過ごしやすい気候で、浜に面した自社所在地には年間を通して潮風が吹いています。
夏場、干物や塩辛を作るには湿度も低く風があるため、適度な熟成具合に仕込む事ができます。 秋から冬の鮭の季節には、海からの寒風が新巻鮭の味わいに深みをもたらします。
わたしたちがお届けするのは、豊かな漁場と愛してやまない三陸・岩手の潮風に育まれた自然の恵みです。